2021 発表会 La Puerta Abierta vol.13

(04)発表会

改めまして、『森山みえフラメンコ教室発表会』~La Puerta Abierta vol.13~は、
10月30日(土)に上演し、お陰様をもちまして無事に終了することができました。

(写真:MiCHiCO)


外部の公演、舞踊団公演、タブラオの発表会といった限られた人たちだけが出る舞台は、ちょこちょこと開催していましたが、各クラスがレッスンで習っている課題曲を披露する、いわゆる『発表会』は、大体1年半から2年に一度開催しています。
ただ、諸々のタイミング等もあり、今回は2019年2月以来、2年半ぶりの発表会となりました。

昨今のフラメンコ人気低下やコロナ禍もあり、フラメンコ界全体でも生徒数が減ったこともあり、劇場で発表会を行う教室は減ってきております。
代わりに、費用面や準備面でも楽にできるタブラオで行うところが増えているように思います。
参加する生徒さんの数が少なくても、舞台を作る為の諸々の経費というのは変わらないので、うちも、教室発表会としてだけで開催しようとしたら、劇場で行うのは中々難しい状況にあります。
もちろん、やってやれなくないけど、生徒さん一人当たりの経済的負担が大きくなります。
ただ、うちの教室では、マントンやバタといった、広い舞台でないと群舞で披露できないものも教えている為、どうしても劇場での発表会開催が求められます。
そこで、舞踊団公演と同日の同会場で行うことにしました。
そうすることで、舞踊団公演2公演と発表会の1公演=3公演で折半と考えると1公演当たりの費用負担が軽減します。

タブラオでソロで踊れる生徒ばかりではありません。
外部舞台に舞踊団員として出れる生徒ばかりではありません。
「いつものクラスの時間だけしか練習に来れないから、群舞でクラスの皆となら」
という生徒さんもいます。
頻繁に舞台に出て行く生徒だけが舞台で踊りたいって訳ではありません。
頻度は少ないけど、でも、皆、舞台で踊りたいんです。

そんな生徒さんたちもいるので、発表会をやらない訳にはいかない。
コロナ禍だったこともあり、2年半もの間が空いてしまいましたが、だからと言って、工夫したらできないことじゃない。

ということで、舞踊団公演2公演と発表会を同日開催することにしました。

ただ、生徒さんの費用負担が減る分、別のところにしわ寄せは来ます。
バックアーティストや同じように教室を開いている友人たちからは、
「みえさん、すごいタフだね」
「すごいパワフルだね」
「そんな無謀なことする人、見たことない」
と方々から言われました。

生徒を率いて行う公演が少ないのは、生徒を出すとなると、生徒たちの踊りを仕上げる方に力を使ってしまい、自分の踊りに集中できなくなるってのも理由の一つ。
だから、手のかからない教室のトップの2~3人の生徒しか出さないとか、群舞を作るにしてもプロの人たちを雇うとかする人が多い。(もちろん、それ以外の理由もあります)
私は舞踊団公演に生徒を大勢出す上に、発表会まで一緒にやるって言ったもんだから、色々な人から呆れられました。

確かに、大変でした。
でも、やって良かった。
それに、周囲から呆れられる程、無謀なことじゃないのも分かった。
全然、できないことじゃない。

完璧にやろうとしたら無理。
全部ひとりでやろうとしたら無理。

だから、まずは「一人でやる」を放棄し、周囲に協力してもらいました。

本当に、多くの人が協力してくれました。
その方々なしには成り立ちませんでした。

そして、「完璧」も捨てました。

そもそも、完璧なんてのは神様の領域のもので、人間ごときができることじゃない。
でも、それを求めるから、手を出せないものが生じる。

完璧を求め、「完璧じゃなきゃやらない」ってのは完璧主義ではなく、完璧主義を装った逃げなだけ。
完璧じゃなくても、ひっちゃかめっちゃかでもやればいい。
完璧主義を装い、何もしないで涼しい顔してかっこつけてるより、かっこ悪い程に泥まみれになって、泥の中で足掻いている方が、よっぽどかっこいいと私は思ってます。
それに、とりあえず走り出して、ひっちゃかめっちゃかになったら、周囲の人が見かねて手を貸してくれます。
世の中は良くできている。
自分の不得意とするものを得意とする人が、必ず傍にいる。

私は大雑把なので、細かいことに気がつく人が生徒には多い。
私はドSなので、バックアーティストやゲストなど私の周りの男性は、無茶ぶりされると喜ぶドMが多い(≧▽≦)

周囲の人たちの手を借り、ひっちゃかめっちゃかにならず、何とか形になりました。
いや、途中、ひっちゃかめっちゃになったものもあったな。
でも、周囲の人たちの手を借りて、何とか形にしました。

あと私は、本番の日はもう生徒の指導をしないことにしてます。
本番の日まで先生に細々とダメ出しされたら、生徒は萎縮して楽しく踊れません。
「好きに踊っておいで」とダメなところを見て見ぬふりしたり、ダメなところも含め、「それでいい」と言ってあげれるような大らかさは必要だと思っています。
生徒たちは、「失敗したら、先生の顔に泥を塗っちゃう」と気にします。
でも、頑張ることなく、いい加減にやって失敗するのは許しませんが、一生懸命にやって失敗したなら仕方ない。
それに、発表会で生徒が失敗した程度で私の顔に泥はつかないから大丈夫。
本番で失敗するのなんて、ある意味、当たり前。日常茶飯事にあることです。

前日の舞台稽古では全ての演目を客席から見て、マイクもって、指導しました。
皆、良くぞここまで成長したと感無量でした。

出演した皆さん、良く頑張った自分を労い、褒めてあげて下さい。
出演した生徒の皆さん、良く頑張りました!オレー!

そして、そんな生徒たちを温かく見守って下さったご家族、友人の方々、どうもありがとうございました!
引き続き、応援の程よろしくお願い致します。

また次に向け、稽古に励んでいきましょう!

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