舞踊団公演 初の通し稽古がありました
この前の土曜日に、お芝居の役者さんたちと踊り手が集まり、通し稽古を行いました。
何事も「繋ぎ」の部分が難しい。
『点』と『点』を『線』にする為、どうやったらスムーズに流れるかを考えなければならない。
お芝居でどうにかするのか。
音楽でどうにかするのか。
照明とか舞台効果でどうにかするのか。
いくつか方法はある。
とりあえず、初回の通し稽古は、
「「お芝居」と「踊り」の繋ぎが上手く行っているのか。
もし上手く行ってないならどう対策を講じようか」
というのを見ました。
私の感想は、
「初回にしては随分とスムーズに行った(*^▽^*)」
でした。
そして、もう一つ。
初回の通し稽古というのは、
『私の頭の中にあるもの』
を出演者に見せるのも大目標でした。
例えば、アレグリアスならアレグリアス、ガロティンならガロティン。
演目毎には、私がどういうイメージを持っているのか、
演じる人たちの中にはある程度のイメージがある筈。
けれども、それぞれが繋がった時にどういうものができるのか。
いわゆる全体像は、皆は見えてない。
いくら脚本を読んでたとしても、ビジュアルを含めた全体像を持っているのは私だけだ。
脚本家ですら全体像は持ってない。
初の通し稽古というのは、私の頭の中にのみにある全体像を具現化し、皆に見せる場であります。
ジグソーパズルのように、それぞれのピースを繋ぎ合わせ、一つの大きな絵を作る。
初の通し稽古ほど、不安と期待でドキドキする時はない。
「本当に上手く行くのだろうか」
といつも不安な気持ちを抱えています。
前回の『項羽と虞美人』の時は、それはそれは不安でした。
初のことでしたから。
「机上の空論」という言葉が何度も頭を横切りました。
「こんなことやってしくじったら、こんなにも協力してくれてる皆に顔向けできない・・・」
と本当に不安でした。
自分が失敗するだけなら構わないのだけど、大勢の人を引き連れてる分、責任もあります。
でも初の試みだったし、確証なんてないし、大博打でした。
それに比べれば、2回目の今回は前回の経験があるのでどうなるか想定できます。
だから、前回よりは余裕です。
そうは言っても、不安であることは変わりません。
それが、実際の人間が動き、演じ、踊り、繋ぎ合わせた時に、頭の中のイメージ通りだったり、それ以上の出来栄えだったりすると、ものすごく感動します。
土曜日は、この世のものとは思えない喜びを感じました。
「ああ、これを作ろうと思い立って良かった」
と思いました。
多分、9割くらいはもう出来上がってます。
上手く行ってる感触がある。
でも何事も、残りの1割が大変。
山に登るのだって、9合目からがきつい(山登りしない癖に言う)。
ここからが正念場。
ここ最近の私は手が回ってない。
いえ、昼寝する位の暇はあるんですよ( *´艸`)
ただ、今までやってたことも手放さず、全部やろうするのには無理がある。
だから、何か手放さなきゃならない。
多分、今後私は、私一人でできるものは徐々に手放していくと思います。
こういう舞台は一人ではできない。
とっても大勢の人が関わっている。
自分以外の人に自分の考えていることを分かってもらうのはとても難しい。
その人数が多くなればなる程、更に難しくなる。
「何で言わないと分からないんだろう。どうして人はテレパシーを持っていないんだろう」
と本気で思うことがある。
人を動かすことに比べたら、自分一人でやることなんか簡単だ。
でも、他人とコミュニケーションを取らないでも完結できるものに楽しさはない。
時間をかけ、自分のやりたいことを発信し、一つひとつ形にしていく作業は、とっても地味で根気がいることなのだけど、ものすごく面白い。
「私はこういうのを作りたい。だから、あなたにはこうして欲しい」
というのを本気で伝えていく。
その繰り返し。
その繰り返しが繋がり、一つの舞台になっていく。
目の前の人を信じ、その人の力をどうやったら引き出せるか本気になってゆく。
中々伝わらないともどかしいけど、でも嫌にはならない。
それどころか、ドンドン好きになってゆく。
こんなに面白いものはないとすら思う。
なんと、今回の出演者のうち、半分以上は外部の人です。
もう、全然、舞踊団公演じゃないじゃんね。
まあ、名目は何でもいいんです、私は。
教室の垣根なんてあるようでない。
一緒の舞台を作るとなれば、それぞれと親しくなるし、愛着が湧く。
外部とか内部とか全然関係ない。
いい舞台を作ろうと想いを一つにし、作品を作り上げていく現場はとても温かい。
通し稽古は、まさにそういう場。
皆が稽古場に集まり、楽しみながら作品を作る。
そして、皆と集うことを楽しむ。
土曜の通し稽古の後、私はご機嫌でした。
稽古の後、皆で飲みに行きました。
終電で帰らないとならない人たちは12時には帰って行ったけど、でも私は気分が高揚してたので、その後もグダグダと飲んでました。
それをドミンゴと美和ちゃんが付き合ってくれました。
ウダウダする先生の付き合いをしてくれて、どうもありがとうね。
私はいまわの際に、皆と舞台を作った数々の時を思い出すと思う。
そして、
「楽しい人生だった」
と思いながら死ねると思う。
今まさに、そんな時を過ごしてます。
そして、通し稽古に集まった人たちも同じことを言ってました。
「皆で集まって作品を作るって、楽しい」って。
だから私はこれが終わった後も、また舞台を作ると思います。
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