見て盗む

(01)諸々(04)発表会

コロナ禍が始まって以来、

オンラインレッスンをするスペインの先生が増え、

私はその恩恵に授かり、

2人の先生のレッスンをちょこちょこと取っています。



対面のレッスンを受けてた時は、

振付を覚えるので精一杯で、

先生がどう踊るかにまで気が行かず、

自己流で踊るのがせいぜいだったり、

先生がどう踊ってたかを良く観察したとしても、

さーっと踊られただけでは、

全てを良く見ることはできず、

見落としていたところも多々ありました。


さて、オンラインレッスンですが、

時差のある地域の生徒に向けてのレッスンなので、

リアルタイムで受講できない生徒向けにレッスン録画のシェアがあります。

その録画は何度でも繰り返して見れます。



対面レッスン同様に、まずは振りを覚える。

自己流であろうと、自分なりに踊ってみる。

そして、ふと思う。

「先生はどう踊ってたっけ」

って。

そして、見る。

観察する。

真似てみる。

でも、やっぱり上手く行かないところもあり、

また見る。

観察する。

そして踊ってみる。

こういうのを繰り返していると、

「なるほど。こうしてたのか」

という発見がいくつもあります。

呼吸や間の取り方。

身体の角度、足の向き、ブラッソの上げ下げ、視線の先、

細かいところまで動画だと観察できます。

そして、とりあえず、完コピを目指してみる。


そして、その後、踊る自分を動画に撮ってみて、

自分を外側から客観的に観察してみる。


その時に、自分には似合わない動作だったりしたら、

自分に似合うものに変えていきます。


すごく勉強になってます。


話は飛び、先日、タブラオの発表会があり、生徒たちがソロで踊りました。


長くいる生徒たちは、多かれ少なかれ、私に似ています。

その中でも、

「この子は私を良く観察してるんだな」

と思う生徒がいて、

以前から良く『見て盗む』というのをしてましたが、

今回、その『見て盗む』を

かなり細かいところまでやったようで、

彼女の踊りに反映されていました。

通常レッスン内で動画撮影OKにすることもあるし、

過去に出演した舞台の動画かもしれないし、

最近出たタブラオライブの配信を見たのかもしれない。

いずれにせよ、随分細かいところまで観察したなって思いました。



「〇〇先生を尊敬してます!」

「先生の踊りが大好きです!」

と言うのは簡単だけど、

それを簡単に言えない人たちもいる。

でも、踊りを見ればわかります。


尊敬してたら、大好きなら、似る。



口下手な生徒の踊りを見て、

私は、その生徒の想いを受け取りました。





一生懸命、練習に励んでくれて、ありがとう。

そこまで動画を活用してくれて、ありがとう。

そして、素敵に踊ってくれて、どうもありがとう。


それは、先生冥利に尽きることでしたし、

私のやってきたことが報われた感じがしました。


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