舞踊団公演2曲目:アストゥリアス

(03)舞踊団公演

コンテンポラリーダンサー兼俳優 神睦高

アストゥリアス(ヘンリー8世 イングランド史上最凶最悪の国王!)

1485年、薔薇戦争が終結し、イングランドにチューダ朝が開かれました。
その時の王はイングランド史上、最も悪名高い国王「ヘンリー8世」。

後継者となる男の子を産めないという理由で最初の妻と離婚し、その後次々と妻を取り替え、彼が生涯にもった妻は6人。うち2人は断頭台の露と消えたのでした。

その美しい容貌からは想像もつかない程の極めて残酷非道なヘンリー8世がアストゥリアスを舞います。


ヘンリー8世は、ゲストダンサーの神睦高が務めます。
神さんは、フラメンコダンサーではなく、コンテンポラリーダンサーです。
そして、ご自身の劇団を持つ俳優さんです。
フラメンコダンサーの中にコンテンポラリーダンサーが混じり、舞台の幅を広げてくれます。

フラメンコとは違ったダイナミックな踊りで、お客様の目を楽しませてくれこと間違いなし!

あと、12拍子や変則5拍子のようなものはともかく、
クラシコ・エスパニョールや4拍子系の曲であればフラメンコのリズムを知らなくても、
優秀なダンサーというのは、いわゆる「コンパスを外す」ということがないものなんだなって神さんの踊りを見ていると思います。
それは、音楽をちゃんと聴いて、音楽に寄り添って踊っているから。
さすがだと思いました。

それと、誤解を恐れずに極論を言ってしまうと、フラメンコの踊りって、あんまり身体を使って表現するって感じではなく、どちらかというとリズムを使って表現する感じがする。
特に男性の踊りは。
でも、コンテンポラリーとかバレエとかって、全身を使って表現する。
だから、動きがとてもダイナミック。
そして、「感情・情感を表現する」というのをとても重視する。
上手く言葉にできないのですが、フラメンコの場合、敢えてそこを注視しないで、「自然に沸き上がるものが表に出てくればいい」位な位置づけにあるように思う。
でも、コンテンポラリーはなんか、もっとそこにダイレクトにアプローチする。
それが見ていて、とても面白い。
そして、そのコンテンポラリーの味は、私たちにの稽古場に新しい風を巻き起こしています。
神さんを交えての稽古は、今までになかったところにアプローチしているので、とても面白いです。

今回の舞台には、フラメンコでは三枝雄輔さんをメインのゲストとして出演してもらうことになっていますが、雄輔さんと神さんは、すごい対極にあるように思います。
雄輔さんは最近のモデルノなフラメンコだったり、クラシコ・エスパニョールっぽいフラメンコを踊る人じゃないですよね。
ファルーコだとか、マリオ・マジャとかが踊ったような、これぞ男性フラメンコ!って踊りを踊ります。
だから、神さんの踊りと全然被らない。
だから面白い。
どちらも超カッコいいです。
タイプが違うので、比べようがない。
フラメンコダンサーとコンテンポラリーダンサーの違いも見どころの一つです。

ということで、乞うご期待です!

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