Pastora Galván XXI Festival de Jerez
へレス・フェスティバル11日目のビジャマルタ劇場での公演は、アルバ・エレディアでした。
これについては、以前にも書いたの割愛。
そして、12日目はビジャマルタでの公演はお休み。
13日目は、パストーラ・ガルバンでした。
パストーラは人気あります。
ソロコンパスの表紙に出てくるホセ・ガルバンの娘です。
この公演の最初、パストーラはフレコだらけの、ムックのような衣装を着て、身体をゆらゆら揺らして踊っていました。
そうしたところ、ムックのような衣装はぱっとはぎとられ、舞台上方に飛んでいきました。
すごい仕掛け!
舞台というのは、お客さんをあっと驚かせる何かがあるといい。
パストーラは、私の中の勝手な印象は、
☆裸足で踊る。
☆ひざ丈のミニスカートで踊る。
☆コンパス感たっぷりの踊りをする。
☆小柄、太目のキャラを上手く使って、グラシオッサな(愛嬌ある)踊り手。
です。
とっても、フラメンカな人で、私も大好き。
けど、この公演は、あまりフラメンコを踊った印象がない。
ダイジェストビデオを見てみると、バタとパリージョでシギリージャを踊ってる。けど、全然印象に残ってなかった。
マリア・パヘスもバタとパリージョでシギリージャを踊ったけど、それはすごく覚えている。
何でだろう?
それよりも、なんでしょう?アラブ音楽みたいのに乗って、カンテさん(女性)二人と一緒にお尻を揺らしながら踊ってるのは、ものすごく覚えている。
そうなんだ、この公演のパストーラの印象は、お尻も身体もゆらゆら。
彼女が絨毯の上で裸足で踊る公演を見たのはこれが2度目。
なんで裸足なんだろう????
裸足でも、サパテアードの音がなくても、コンパスを表現するってのに挑戦してるのだろうか。
パストーラは、セビージャのタブラオで何度か見ました。
その時は、「すごい!」と思ったのですが、テアトロでは、まだ「感動!」ってのはないかも。
ちょっと風変わりな方に逃げてて、フラメンコに真っ向勝負してる感じがしないからかな?
私の中でパストーラは、ベレン・マジャやファルキートと同じところにいる。
直球勝負したら負けないのに、なぜか変化球で来る人たちってカテゴリー。
スペインにはすごい踊り手がいっぱいいる。
トップまで駆け上がった彼女たちにしたら、すごい踊り手のすごさは、私たち以上に分かるのでしょう。
「同じことしたらダメだ」
って気になるのかもしれません。
多くの公演を見ていると、全員に共通して言えるのは、「オリジナリティの探求」。
例えば、マヌエラ・カラスコがどんなに素晴らしくても、どんなに大好きで憧れていても、真似てみてもマヌエラになれないし、そっくりに上手に踊れても、それはマヌエラのコピーでしかない。
それじゃ踊り手として足りない。
自分の長所を探し、それを舞台で出していかねば。
舞台を作る人たちは、「どこに自分の良さがあるか。どうやったら自分ならではの良さを出せるか。どうしたら誰かのコピーではなくオリジナルになれるか」を迷い、模索しているよう。
公演そのものには好き嫌いはあるけれど、「ああ、この人は、そうきたか」って感じで、それぞれの人たちのオリジナリティの探求を観れるのは面白いです。
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