舞踊団公演　第一部③　お市の舞　タラント

お市：タラント

愛する夫と共に死ぬことを許されなかった哀しきお市の舞

お市は怒っていた。

悲しんでいるように見えたけど、内心怒っていた。

兄・信長の都合で会ったこともない男の元へ嫁がされた。

けれども、そこで幸せになろうと夫を愛するようになった。

子供にも恵まれた。

幸せだった。

なのに、また、兄の都合で愛する夫と引き裂かれた。

夫のみならず、後継ぎである息子もまだ幼かったのに殺された。

「私も一緒に死にたかった。けれども、夫は私をあの世には連れて行ってくれなかった・・・・」

舞を舞うお市の目は信長への憎しみでいっぱいだった。

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お市はユリヤさんが演じます

元々私とユリヤさんは面識はなかったのですが、

今回の公演を裏から強力にサポートしてくれてる香名ちゃんに、

「お市は、プロの人に頼みたいんだけど、誰か適任な方いる？」

って相談したところ、

「こういうのにぴったりの人がいるよ！」

と紹介されました。

ユリヤさんは、『かぐや姫』などのオブラ作品を作ったりしているそうです。

ただフラメンコをそのまま踊るだけじゃなく、そのキャラクターに寄り添い、その気持ちを想像し踊るので、そういうのに興味がある人がいいなと考えてたのでした。

それで、彼女の踊りを見に行き、しっとりとした柔らかい感じがお市のイメージに合うなって思い、色々と考え、その後で出演を依頼しました。

ユリヤさん、

「 お市の気持ちにもっと踏み込んでいきます 」

と静かに熱く語っています。

まだまだ試行錯誤の途中のようです。

ユリヤからお市に、どう化けて行くのか、私も楽しみにしています。