自己主張

(01)諸々

今年の7月までの間に、ソロを踊る生徒が13人います。
その13人は月に1回、ギター、カンテ、パルマと合わせて踊るソロ練習会を昨年12月から開始しました。
ソロ未経験者や経験の浅い人も結構います。

ソロを踊るには、まずコンパスを外さないとか、サパテアードができるようになるとか、テクニカ的なハードルはいっぱいありますが、それって具体的な課題なので、何がダメか割と分かりやすい。
そして、練習するしかない。
でも、それだけじゃなく、実は目に見えるようで見えない、手に取れるようで取れない、メンタルの問題がすごく大きいように思えます。

一人でスタジオに籠ってたり、気楽な仲間との練習では完璧にできるのに、先生やバックアーテイストの前で一人で踊るとなると崩壊するってのは、正にメンタルの問題。
通して踊ってる最中に、「私、大丈夫かしら…」と先生の顔色を窺ったり、バックアーテイストの出方を待ってしまうとか、心が萎縮した状態ではいい踊りは踊れない。

上手くなくても、上手そうに踊る。
間違っても、間違ってないように誤魔化す。
緊張してても、伸び伸び踊る。
不安要素があっても、顔を上げて、堂々とした佇まいでいる。

これができたら、上手くなくても上手く見える。
でも、これをするには強靭なメンタルがないとできない。
先生や、バックアーテイストや、お客さんの顔色を窺って、受け身でいたらできない。
生徒たちの合わせを見ていて、「ドМがいっぱい」と思った。

ソロは怖い。
誰かに依存したくなるけど、フラメンコのバイレソロは、自己主張する強さが求められる。

今の生徒たちは、過去の私。
大丈夫。ある日、突如、ふっきれる時が来る。
それは明日かもしれないけど、10年後かもしれないけど、続けてればできるようになる。

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