ギターさんとエスコビージャの練習

(01)諸々

ギターさんとのエンサージョ

 今日は2人の生徒さんの個人レッスンが3時間あり、ギターの菅沼さんが伴奏に来てくれました。
カンテさんがいない日でしたので、エスコビージャとファルセータの箇所をリンピアールしました。

振付をなぞっているだけで、正確にやることだけにしか意識が行かない時に、フラメンコは良い踊りから遠ざかるように思います。
エスコビージャだからと言って、音楽なしに数だけで練習してたり、口三味線してるだけじゃ掴めないものもあります。

音楽を心に持つ為のインプットにもなるので、ギターさんとの練習はすごく有効。

私、個人的には、振付はグループレッスンで取るので十分だと思ってます。
個人レッスンは高いし、毎週は取れないので、コツコツと続け、コスト面でも無理ないグループレッスンがいい。
ただ、それを一人で踊れるようになるべく練習は必要です。
その際、多くのバイレ練習生は、バイレの先生の個人レッスンを受けたがるのですが、私は、踊りの先生の個人レッスンを受けるより、ギターさんとサシ(1対1)でエンサージョをいっぱいやった方がいいと思ってます。

音楽があるかないかでアウトプットが変わってきます

かく言う私も、
「なんだか上手く行かない。なんだか素敵じゃない。あの素敵に踊ってる人と私は何が違うのだろう」
って、ずーっと考えていました。
そして、現時点の私の行きついた答え、それは…、

例え同じ振付を踊ったとしても、心に音楽を奏でながら踊っている人と、ただ振付を数で踊ってる人とでは、アウトプットが違うものになる。

でした。

踊りなので、形だとか、身体が動くとか、激しく踊っても息切れしない強靭な肉体とか、細かいパソを正確に打てるとかの身体能力的なものはあります。
でも、それらを持ってたとしても、素敵な踊りにならないこともあります。

結局、音楽です。

心で音楽を奏でているかいないかの差は大きい。

その人の踊りを見れば、音楽を心で奏でながら踊っているのか、ただ振付をカウントで踊ってるのかは一目瞭然。
それくらい、アプトプットに差が出ます。

1コンパスを念入りに

今日の生徒たち、エスコビージャという限られたパートであっても、それすら最初から最後まで通すことできませんでした。
最初の4コンパス、8コンパスだけ。

カタカタという音のパソを、いかに音楽にするか。

私の指導のみならず、菅沼さんの奏でる音楽にヒントをもらい、かつ菅沼さんから言葉でも説明をもらいながら、生徒たちは思考錯誤を繰り返しました。

振付を正確に < 音楽を感じる

振付を正確にやることに意識を全て使ってしまえば、音楽を感じる感受性を最大限に発揮するということがおざなりになります。

大事なのは、振付を正確にやることよりも、音楽を感じて反応することだったり、自分の身体を使って音楽を奏でること。

それができないなら、自分の全意識を振付に奪われてしまう程の難しい振付は捨てた方がいいとすら思う。

シンプルにするのも難しい

「今ある振りをシンプルにしてみな」
と私がある生徒さんに言ったら、その生徒さん、
「シンプルにすべくトライしてみたけど、シンプルにするのも、これでいいのか良く分からないで不安」
とのことでした。

コンパスが分かってくれば、シンプルにすることはできるようになります。
一つでも気付きがあり、要領を掴めたら、全部のパソを個人レッスンしないでもできるようになります。
どのパソも大事なことは同じだから。

でも、最初は不安ですよね。
だから、それは、先生と一緒にやっていきましょうね。

きっとできるようになる!

そして、自分に合った、無理のない振付を踊ることで、余裕が生まれるし、その余裕の分だけ音楽に寄り添えるようになります。
そうしたら、その人の踊りから音楽が聞こえてきます。

一生懸命に踊ればいい踊りになるとは限らなくて、無理なく、力を抜いて踊った方がいい踊りになったりします。

それぞれにとっての無理な踊りを探していきましょうね。

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