2月舞踊団公演: NOBU

(03)舞踊団公演

ノブとの出会いは、

2008年9月、

セビージャのトロンボのクラスでした。

 

フラメンコ留学をすべくセビージャに渡り、

最初に行ったクラスがトロンボでした。

そこにノブがいました。

「ノブはもう4~5年もずっとこのクラスにいる」

ってトロンボが言ってて、

「へぇ、すごいなぁ」

って思ったので、よく覚えてます。

あとでノブが言うには、

「トロンボ、少し話をでかくして言ってた。

そんなにはいなかった」

とのこと。

いずれにせよ、長くトロンボについてたようで、

すごく可愛がられてました。

 

かういう私は、

留学する前に日本でスペイン語を多少は勉強していったものの、

日本で勉強できるのはカスティジャーノ。

セビージャはバリバリのアンダルシア弁。

皆、何言ってるか、全然分からなかった(*ノωノ)

その上、トロンボのクラス、午前中に3時間もあるのですが、

トロンボ、ずっとしゃべってる。

理論クラスってのがあったので、しゃべってるのは当然なんだけど、

フラメンコの前に、スペイン語の壁にいきなりぶち当たりました。

そして、パルマのクラスで、延々とパルマを叩き、

理解できないスペイン語を聞いてたらトランス状態・・・。

午前中だから頭もぼーっとしてるし、眠くなっちゃったのでした。

「ダ、ダメだ。

こういうクラスの方が、よっぽど難しい。

今の私にはハードルが高すぎ!!!」

と思い、1週間で早々に辞めたのでした(^^;)。

次に行った先はファナ・アマジャ。

ずっと踊ってられたので、スペイン語地獄からは逃れることができました。

それ位しか、ノブとは一緒にいませんでした。

 

さて、今年になってうちの生徒が二人、ライブに出ました。

そこにノブがゲストで出ていて、二人の先生ってことで、

ご丁寧に私にご挨拶をくれました。

「はじめまして!」

って(笑)。

女のフラメンコの人は腐るほどいるし、

ノブは長いこと向こうにいたし、

1週間しかいなかった私のことは覚えてないだろうなぁ

って思ってたのですが、その通りでした。

「はじめましてじゃないよ。

セビージャのトロンボのクラスで会ってるよ」

と伝え、そこから色々と話をしてたら、

「ああ!思い出してきた!

プラサ・ペリカーノでお茶したね!」

と思い出したようです。

私はお茶したのは忘れてたのですが、

記憶を辿りと、

「そう言えば!!」

と思い出しました。

そうか。

お茶して、おしゃべりしてたんだ。

 

で、色々と話をしてたら、

ノブは舞台でキャラクター(役柄)を演じ、

フラメンコを踊ったことがあるという話になり、

「もしかしたら、ノブ、信長役にいいかも!!!」

と思い付き、

「ノブ、信長やらない?」

って話を持ち掛けたのでした。

信長役はずっと探してたのですが、

なんだかピンとくる人がいなくて、

「だったら信長の出番、なくてもいいかなぁ」

って思ってたところでした。

 

その後、直接二人で会って、どんな舞台にしたいのか、

ノブにはどんなことをやって欲しいのか説明し、

今回の舞台に出てもらうことになりました。

 

 

ノブって、なんとも可笑しみのある、面白い人で、

たまに、何の脈絡もなく面白い写真を送ってきたりします。

それも写真だけ。

何もコメントないの(笑)。

もう、それだけで面白くって、私はいつもウケてます(≧▽≦)

どんな写真かは二人だけの秘密♡

 

タンゴの群舞の話をノブとしてて感じるのは、

ノブは教えるのや、

舞台を作るのが好きな人なんだなってこと。

生活費の為に教えることもある。

頼まれたから依頼人の為に教えることもある。

自分のプライドの為に教えることもある。

でも、本当は、教えるのが好きって人に習うのが生徒にとって一番いい。

そういう人にそういう仕事依頼するのが私にとって一番いい。

そして、振付したり、フォーメーションしたりして、

群舞を作ることも好きみたいです。

 

何となくですが、

私はノブとは進め方とか、

ちょっとしたところが似ている気がします。

「あ、この人、好きで楽しくて、だから今夢中になってるんだろうな」

って思うことがあります。

そういう時、私も同じような感じになるから、なんとなくそうなのかなって思う。

 

生徒さんからレッスン代をもらってるので、

お金の為にレッスンする面もあるでしょう。

私に頼まれ、

「こういう舞台を作りたい!」

と熱く語る私の願いをかなえてあげたいって気持ちもあるでしょう。

頼まれれば誇らしいし、自分のプライドにかけても、

いいものを作りたいって思うでしょう。

でも、それ以上に私は、

ただ単純に、

「あ、この人、楽しんでる」

って感じます。

私は、つべこべ言わず、好きで、楽しみながら取り組んでいる人が好き。

なんか、とても素敵。

 

最初に会って、舞台の話をした際に、

「うちの公演は貧乏公演だからそんなに予算もないし、

衣装とかも安くあげるべく、自分たちでどうにかしてもらいたいの」

って話をしました。

 

「お金はあれば色々なことができるけど、

お金がなければないなりに頭使って、

自分で作ったりしてできるよ」

とノブは答えました。

惚れるよ、ノブ。

 

そんな、こんなで素敵なノブ。

生徒さん情報によると、彼のタンゴのクラスはとても楽しいようです。

男子生徒が言うには、

「女の子が可愛いから♡」

なのですが、

女子生徒が言うには、

「ノブさんがカッコいいから♡」

だそうです(笑)。

ね、女は自分より上の尊敬できる人が好き。

 

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