【舞踊団公演】カラコレス・禁じられた遊び

(03)舞踊団公演

舞踊団公演の演目は、

ソレア

タンゴ

カルタヘネーラ&タラント

ガロティン

と続き、5番目はカラコレス、6番目はスペイン民謡・禁じられた遊びとなります。

脅威となる愛人と夫を別れさせた。
別の愛人を用意し、夫の相手をしないで済むようになった。

白蓮の思うように事は進んだ。

だけれども、白蓮は不満でした。

「何かが足りない」
とモヤモヤしていました。

私、現実問題として、白蓮みたいな人は嫌いです。

上手く行かないことを人のせいにし、自分を哀れみ、被害者面する人って厄介です。
被害者面することで、人を動かそうとするので面倒臭い。

伝右衛門が家のことを白蓮に任せてくれなかったこと。それをサキに任せたこと。
白蓮が哀れな女房面したって仕方ない。
それは伝右衛門のせいでも、サキのせいでもない。
サキは伝右衛門の信頼に応えるだけのものを持ち、白蓮にはなかっただけ。
サキがいるから任せてもらえなかったのではない。
サキがいなくたって、白蓮には任せなかった。
サキが任せてもらえてたのは、サキが努力したから。

白蓮とは余所余所しい伝右衛門が、優と一緒の時には砕けた態度で寛いでいるのを見て、寂しく思ったって仕方ない。
伝右衛門のことを見下していた白蓮は、伝右衛門が夫であることに不満だった。
不平不満を抱えていると、それは言わないでいても、態度に出ます。
不貞腐れた、湿気た顔してれば、人は寄ってきません。
相手を否定したり、嫌味や批判しか言わないような人が避けられるのは当然。
優といる時の伝右衛門が楽しそうだったのは、優が伝右衛門と仲良くしようと心を尽くしたから。

現代を生きる私からすると、白蓮は、「面倒な女」です。

その面倒な女・白蓮は、伝右衛門に向き合うでもなく、サキがいなくなった後、女主人として家を切り盛りする為の努力をするでもなく、和歌を詠むことに没頭します。
「え、わ、和歌ですか・・・」とかっくんとなってしまいます。
見事なまでの人生の逃げです。
「ああ、こりゃ、堕ちていくな」ってのが容易に予測できます。
目の前の難問を避け、楽な方を選ぶと、その時は楽できていいのですが、長い人生という期間で見ると、必ず堕ちていきます。

でも、そんな未来のことなんぞ考えない白蓮は、現実逃避とも取れる行動を取ります。
和歌を詠み、そこで九州の上流階級と知り合い、大分にある伝右衛門の別荘に入りびたり、そこを社交界としました。
伝右衛門に関する愚痴を和歌に詠みながらも、伝右衛門に金を出してもらって歌集を出し、伝右衛門の建てた別荘で遊び呆けてたのだから、私は伝右衛門に同情します。

「卑しい生まれ」と白蓮は伝右衛門を小馬鹿にしましたが、私からすると、ハンデのあるところから上まで上り詰めた伝右衛門は、相当の努力をしたでしょうし、人徳のある人だったのではないかと思います。

伝右衛門は白蓮にはもったいない。
人間としての格が違う。釣り合わない。

そんな不貞腐れた不機嫌な妻・白蓮は、歌を詠み、九州の上流階級と社交界を開き、そこである女性と知り合います。

九条武子です。

九条武子役(夜の部):今田文

九条武子役(昼の部):小林圭子

武子は西本願寺の娘として生まれ、公爵家出身の男爵九条良致に嫁ぎます。
九条良致は、大正天皇の皇后の異母弟。
そう、武子は、白蓮と同じ位の『格』のセレブでした。
その上、白蓮と同じく『大正三大美人』と称されていました。

ところが、夫との仲はあまりよろしくなかったようで、夫は結婚後にロンドンに行ってしまい、約10年間別居生活を送ってたそうです。
セレブなのでこの結婚は政略結婚でしょうし、いわゆる、『仮面夫婦』のにおいがプンプンします。

武子は幼き頃、良致とは別の、幼馴染の男性と婚約していましたが、家と家との問題でその人とは破談になってしまいます。
ところが、武子はこの元許嫁をずっと愛し続けていました。
夫が帰らない10年間、武子はその元許嫁と秘密の関係を続けます。


当公演でカラコレスでは、暇を持て余したセレブたちが集う社交界を表現し、
その後の演目、スペイン民謡『禁じられた遊び』では、武子と元許嫁の秘密の恋を表現します。 


白蓮と同じカーストにいる武子。
その武子が夫以外の男性との秘密の恋をしている。
そんな武子を見て白蓮は、
「私だけじゃないんだ!」
と変な勇気をもらい、その後の三番目の夫となる龍介との駆け落ちへの伏線となります。


当時は、好きな人と結婚できる世の中ではなかった。
皆、親が決めた相手と結婚していった。

「結婚は就職と同じだったんだな~」
と思えてしまいます。


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